12月FOMCのブラックアウト期間入り。この時期に注目すること。

FRBはブラックアウト期間に突入。ここから注目していきたい指標や情報源は?

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FRBはブラックアウト期間入り。市場は早期利下げを織り込む。

12月FOMCまであと2週間程度となりましたので、FRBはブラックアウト期間に入りました。
ブラックアウト期間というのはFEDのメンバーが金融政策について発言できなくなる期間のことです。

 

通常、金融市場の参加者は各種イベントや経済指標の結果と、その結果に対するFEDメンバーの反応(発言)を見比べていくことで、今後の金融政策の方向性を探っていきます。
ブラックアウト期間中の今はFEDメンバーの発言が出てこなくなるので、一般的には材料不足ということでは値動きが緩慢になることが多いです。

 

ただし、この期間の経済指標の結果次第ではFOMCへの思惑で大きく動くこともありますので、経済指標の結果はしっかり確認していきましょう。
FOMCまでで注目されている経済指標は今週末の雇用統計と来週のCPIです。

 

ちょっと前のウォーラー理事からの利下げ発言やパウエル議長の発言を受けて米金融市場は来春早々の利下げ期待が出てきています。
(パウエルさんの発言はハト派ではありませんでしたが、市場の早期利下げ期待を払拭できるほど強いタカ派のメッセージにはなりませんでした・・・)

 


引用元:https://www.cmegroup.com/ja/markets/interest-rates/cme-fedwatch-tool.html

 

CMEのFedWatch ツールによると来春3月からの利下げ開始が50%以上織り込まれています。
正確ではありませんが簡単に言うと市場参加者の半分が来春3月に利下げがあると思っているということです。
ウォーラーの発言がある前までは利下げは6月くらいから開始の予想だったので結構前倒しになっていってるなーという印象です。

 

今週末の雇用統計と来週のCPIでもしこの予想を強めるような結果が出ると、12月のFOMCで早期利下げのヒントが出るのでは?という思惑から相場が大きく動く可能性があります。
利下げ時期は今のマーケットのテーマでもありますので、こんな感じの展開になれば大きくリスクオンで反応するのではないかな?と思います。

 

ただし、過信は禁物です!
こんな感じの展開は今年の初頭にもありましたが、

 

FEDがハト派発言する(このときはパウエル議長のディスインフレ発言だった)

市場が早期利下げを織り込む

株価上がる

経済が活性化する

インフレが再燃する

FEDがタカ派になる(利下げ時期が遠のく)

 

といった感じで市場があまりにも楽観視し過ぎるとインフレが再燃して利下げ時期が遠のきます・・・
実際、去年の年末ころのFEDウォッチでは今年の7月に利下げっていうアホみたいな予想になってましたw
そんな訳ないやろ・・・と当時思ってましたが、やっぱりそのとおりで、実際は12月になっても利下げの時期すら決まっていません。
そして、この市場の前のめりな楽観視のせいで株価は爆上げ、インフレは再燃して、FEDは再びタカ派になりました・・・

 

(まあ、私くらいのトレードタームの投資家にとっては、このくらい株価の浮き沈みがあった方が儲かるので助かりましたが😀)

 

私も来年利下げはあると思っていますが、現在のインフレの状況とFEDの政策スタンスから考えて、来春早々の利下げはやっぱり時期尚早だと思います。
たぶんFEDが前から言っているように来年は2回、タイミングとしては後半になるのではないでしょうか?市場は楽観視し過ぎですね。

 

ただ、利下げが近づいてきているのは事実なので、保有している買いポジションはしっかりとホールドしておきたいと思ってます。
既に結構利が乗ってるポジションもあるので、利食いしたい衝動と毎日戦ってます😖(ちょっとぐらい利食ってもいいかな・・・)

 

今回のFOMCではドットチャートも出るので最近のインフレ状況を考慮して来年の金利予測がどのように変わっているのかも注目したいですね。

WSJニックにも注目

FRBのブラックアウト期間中はFEDメンバーは発言ができませんが、この期間にFEDの代わりに注目されるのが、ウォールストリートジャーナル(WSJ)のニックという記者です。

 


ニックのTwitter:https://twitter.com/NickTimiraos

 

この人はWSJでFRBに関するの記事を書いている人(番記者)なのですが、過去にブラックアウト期間中にFEDのリーク記事を書いたことで注目されています。

 

リーク記事というと印象が悪いように思えますが、FEDはFOMCで発表する予定の金融政策の内容と、市場の予想との差が大きい場合、意図的にリーク記事を出して市場に織り込ませようとします。
なんでこんなことをするのかというと、市場予想とまったく異なる金融政策をいきなり発表してしまうと信用不安から市場がパニック状態になって暴落が起きてしまうからです。(実際過去に起きてます。)

 

通常はこんなことが無いように、FEDメンバーが定期的に発言して金融政策の方向性を市場に織り込ませていきます。(これを市場との会話とか言います)
しかし、ブラックアウト期間中は発言ができないので、民間メディアにリーク記事を書かせて市場に事前に織り込ませて、パニックを防ごうとしたりします。

 

つまり、公式のリーク記事にみたいなものなのですが、当然こういった記事はある程度市場に影響力があるメディアであることと、FEDからの信頼がある記者に書かせることになります。
なので、過去にリーク記事を書いたことがあるニックはFEDの代弁者としてその記事やSNSでの発言が注目されています。(私もニックの記事はFEDの次に重要視しています)

 

リーク記事は滅多に出ませんが、単純にブラックアウト期間中のFED発言の代わりとして記事を見るのもよいかと思います。
ニックの記事やSNSは英語なので英語が読める人は記事やSNSで確認すればOKです。
英語が読めない人でも重要な内容は拡散されるのでtwitterとかで確認しましょう。みんなのFXさんのtwitter(X)とかでも情報出してくれたりするので見ておくとよいかと思います。

 

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